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病原体
感染源
| 血液（一般的には唾液、精液に含まれないとされている） |
潜伏期間
感染経路
C型肝炎の感染経路は、血液及びその血液製剤によりC型肝炎ウイルスが入り込み感染するものです。昔に比べ現在では献血時に十分な検査を行うようになったため、輸血による感染は極めて少なくなっています。
しかし、最近では薬物の注射の回し打ちでC型肝炎に感染することが多くなっています。母子感染や性交渉での感染の確率は低いとされていますが、生理中の性交渉や膣粘膜などの傷口からのウイルスの侵入によって感染する場合もあります。
他にはC型肝炎ウイルス保有者が使用したピアスやカミソリなどからも感染する場合があります。 |
症状と経過
C型肝炎の多くは、自覚症状がほとんどなく、症状に男性・女性の性差はありません。
症状としてはまず全身に倦怠感を覚え、体がだるくなります。発熱や食欲減退、尿の色が濃い茶色なる、黄疸が出る（体や目の白い部分が黄色くなる）といった症状が現れます。
ただし、このような症状が現れるのには個人差があり、感染してから2週間ほどで症状が出る場合や3ヶ月ほど経過してから症状が出る場合などさまざまです。このような症状は急性のC型肝炎のものですが、感染者の全てに出てくるものではなく、感染者の2〜3割ほどの人に現れます。
C型肝炎ウイルスに感染すると、多くの人が慢性肝炎になるといわれていますが、感染してもはじめのうちは症状がでないことが多いため、健康診断や他の病気にかかったり、献血の時などの血液検査で、感染を知る人がほとんどです。
また、一度急性肝炎で発症し、いったん治ったように見えて再び活動性を持って症状を現したり、感染してから10年〜20年もの長い期間が経って後に症状が現れて、診断を受けた時にはすでに肝硬変になっていたということも珍しくありませんので、早期発見・早期治療が重要になります。 |
診断・検査
血液検査でＣ型肝炎ウィルス（HCV抗体）の有無を調べます。この検査で陽性となった場合、C型肝炎ウイルス核酸検査HCV-PCR（体内のウイルス量を調べる検査）を行い、「現在ウイルスに感染している」のか「過去にウイルスに感染したことがある」かを判別します。
その他、肝臓細胞がどの程度炎症を起こしているのかを調べる検査としてAST(GOT)、ALT(GPT)、LDHを調べます。
さらに、たんぱく質の量やコレステロールの値も検査項目に含まれます。 血小板の数も検査対象で、血小板の数が正常の時と比較して半減しているような場合は肝硬変が疑われます。 |
感染予防
C型肝炎の感染経路は血液が原因ですので、万が一血液が付着したものを扱う場合はよく消毒をすることです。性行為での感染はまれですが、アナルセックス、生理中の性行為時による血液と粘膜の接触による感染があります。男性の場合はコンドームの着用が感染予防には有効であり、他の性病に感染しないためにもしっかり着用してください。
また夫婦間で夫や妻のいずれかがC型肝炎にかかったことがある場合には、感染していないほうは検査を受けることをお勧めします。
母子感染は事前の母親の検査で感染の有無が確認できますから、それなりの対策をとることで予防が可能です。 |
対処法
現在のところC型肝炎の完全治癒法はありません。C肝炎患者であっても、適切に健康管理をすれば健康な人と同じように充実した生涯を送ることができます。
治療法には大きく分けて、抗ウイルス療法と肝庇護療法の2種類があります。これらは身体の状態、Ｃ型肝炎の病期、活動度の他に、血液中のＣ型肝炎ウイルスの量、HCVの遺伝子型などにより変わってきます。
通常は、急性C型肝炎の場合は、まず安静に体を保つことと、食事療法や薬を使用して肝臓の炎症を抑える抗炎症療法などが用いられますが、慢性肝炎の治療にはインターフェロン（Interferon）やリバビリンなどの抗ウイルス剤が使用されます。
インターフェロンは人体から発見され、病原体のように外から体内に侵入した異物を撃退する助けをします。患者にインフルエンザ等の外からの異物が進入した場合はインターフェロンのレベルを増やさなければなりません。その期間中患者は熱が上がり、また疲労感があるかも知れませんがインターフェロンを体内に注射することで、健康な細胞を守ると共に不健康な細胞を取り除ける助けとなります。 |
最近の発生状況
血液製剤による感染は極めて減少傾向にあります。しかしここ数年、薬物注射の回し打ちでC型肝炎に感染することが多くなっています。
また、性交渉による感染も大きく減ってはおらず、ピアスやカミソリなどからの感染も認められます。 |
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